アルミニウムの特性

アルミニウム材料の特性

アルミニウムの最大の特徴は、軽量であることです。他の金属材料と比較するとその密度は2.7g/cm3と鉄や銅の約1/3程度です。また、純アルミニウムは導電率や熱伝導率に優れていることも特徴としてあげることができます。一方で純アルミニウム材料は鉄と比較すると、強度が低いことが指摘されることがありますが、MgやSiやCu等の合金成分を添加することで、強度や耐食性を強化することができます。

<アルミニウムとその他の材料との物理的特性比較表>
材料特性項目 素材の種類
アルミニウム プラスチック
    高純度
100.0%
缶材
3004
自動車板
5182
建材
6063
純鉄 缶材 自動車板 ステンレス銅
密度 g/cm3 2.7 2.27 2.55 2.7 7.86 7.65 7.85 7.9 8.93 1.33
引張強さ M/mm2 132 284 260 240   350 298 678 343 52-64
比強度 引張強さ/密度 49 104 98 89   46 38 78 38 39-48
耐力 M/mm2 123 250 121 216   213 173 275 309  
伸び % 6 5 28 12   21 42 55 6 250-400
導電率 IACS% 64.9 42 30 55   16 16 2.4 100  
熱伝導率 W/m・℃ 240 160 120 210 70 70 60 20 390  
融点 cal/g 660 629~654 579~641 616~654 1530 ~1530   ~1471 1083 235~255

アルミニウム材料の特性

アルミニウム材料はその特性を活かして、身近な用途では飲料用缶や住宅の窓サッシで使用されている他、各種熱交換器や機械用機器等にも多く採用されています。
普段知られていない特性としても耐腐食性や非磁気性無毒性や反射性(光)や電導性などがあり、優れた金属材料として採用されています。価格や接合加工方法の難しさ等の問題(バランス)が解決することができれば更にその用途は広がることが期待されています。

<アルミニウム材料使用製品例>

缶、箱、窓サッシ、自動車、飛行機、船舶、熱交換器、メモリディスク、印刷版、各種タンク等

アルミニウムはその軽量な性質と合金を混ぜることで耐久性を兼ね備えることから、缶や熱交換器自動車や飛行機にまで利用されています。このように用途は非常に幅広く、その特性を理解すれば様々な目的に採用することができます。